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採鉱-Mining

ウエスタン馬 フィクション

今は、あやふやで分からなくなった部分もあるが、伝えなければならない。
そう気持ちが焦るように言葉を選び出す。
欠けている部分は、事実を元にした推測と憶測。
とにかく物語が先へ進むのなら、偽った過去も良しとしたい。
複雑に説いてしまっても、心に残る部分は僅かだ。
その人に何か伝わったのなら、これからの未来にも明るい日差しが見える。

さぁ、伝説を始めよう。

蒸気機関車イラスト

石炭が燃料として脚光を浴び、主役のように扱われていた時代。
蒸気機関車が東から西へと大陸を横断する。
どんなドラマがあったんだろうか?と、時代背景が頭に浮かぶ。

ウェスタン女

炭鉱では、多くの人が採掘をする。大人も子供も通いつめて、その日の稼ぎを出し毎日の生活を乗り切る。日差しも入らない洞窟の奥で、ただひたすらに鉱物を運び出す。体が痛み出す頃には日が暮くれただろうと外へ。街の灯りを頼りに家路につき、また朝がやってきてはの、繰り返し。

トロッコイラスト
カウボーイ赤

「今月分だ。」

毛並みが艶やかな威勢の良い馬で、小綺麗な男のご登場となった。
葉巻を咥えながら金勘定を始める。そして炭鉱の人々が、物言わぬ死体のように歩み寄る、その男が持ってきたのが「ダイナマイト」だった。

これから訪れるであろう爆音と共に、明けない夜が始まるのである。

「合図を待て。」

小綺麗な男が現れた時は、特別な日へと変わる。誰もがこの瞬間を待ち望んでいたかのように、全身が腹黒さで満たされて、目が濁っている。いつもとは違った鉱物が頭を過るんだから仕方ない。それが、眩く輝く石だから仕方ない。一度でもその目で見てしまったら、人によっては顔面が歪むほどのにやけが、1ヶ月以上続く。そんな顔でも「おめでとう。」と言われるほどに、それは妖しく光った。

独特の地質学と金の匂いを嗅ぎつける嗅覚を、小綺麗な男は持ち合わせていた。何よりも小綺麗な男が現れた事が一攫千金の確約である。ただひとつだけ腑に落ちないのは、ダイナマイトを仕掛ける場所が、いつも腑に落ちない。合っているのか分からなくなるほど優柔不断。最後には「勘」で決めているらしい。

そしていつも決まっているかのように、ダイナマイトで爆破した後は時間差で、金塊が1つ、屁のような小さな爆発音と共に転がり出てくるのである。

その音が始まりの合図だった。

炭鉱にガスが充満している事なんて当たり前の事だ。
屁の音を待つのは避けられない情事なのである。

ウォンテッド紙

欲しい物を口々に謳いながら待つ人達は、もはや全員がWONTED状態。

生死を問わないような言い草。

立ちすくむ子供に小綺麗な男が語りかける。

「坊主。ゴールドラッシュの時間だ。」

子供は唖然と、その光景を見ていた。

「夢とロマンに満ちた男の世界だ。かっこいいだろう?」

子供は恐る恐る見上げるように言った。
「おばちゃんもいるよ?」

しゃがみ込む小綺麗な男。

「忘れるなよ、この光景。」

子供は素直に目の前の光景を、こう言った。
「赤いのが、いっぱいついてるね。」

ふとした瞬間が5刻、小綺麗な男は爆風で汚れた服を払う。

「金塊が出るんだ。何でも買える。お前も欲しい物があるだろう?」

「シャンプー。」

豚の親子

小綺麗な男は鉱山に群がる人達を、しばらく見て思い出していた。

食べられるために生まれたような命に勝手に温もりを感じる。
欲にまみれた姿だと人は思う。そう思えば残酷な行為も軽減される。
時には形象して「豚」と言うは、完全な罵りと悪意に満ちる。
例えて使う事に躊躇もない。

俺は「豚」だ。
金で肥やした脂に誰もが舌鼓を打つ。

素敵だと思う。
命いっぱいに運命のままに、ひたすらに生きる事は。
ただ、一瞬だけでもいいから「ただの豚」である事を感じさせてくれ。
そんなやつに、俺は必ず言うだろう。

「食べない豚は、ただの豚だ。」
悔しくても運命には従うものだ。とろけるような脂が入ってまっせ。
そうやって生きてきた。
お前だって何かに従わされてる奴隷に似た専従者。


「坊主、シャンプーじゃ洋服に付いてるのは落ちないぞ。」

「どうして?」

「これは赤錆びだ。鉄鉱石が酸化したり、石炭に含まれるガス成分が化学反応して、こうなる。」

「ガスって、死んじゃうの?」

どこにでもいるクソガキだった。発達段階にいる質問ばかりしてくるやつだ。鉱山に群がる人達を見つめ、しばらく黙っている事にした。 子供は、鉱山をひと目だけ見ると、うつむき加減にこう言った。

「シャンプーを洗剤に改造しよう。」

お前は能無しだ。それは洗剤を使えばいい。」

再び私が見上げるように鉱山の人達を見た時には、全ての景色が変わっているようだった。この僅かな時間に1人で答えを出していた君と、それをただ「能無し」だと言った私。私もまた君を豚にして飼育しようとしている。

なんだか良く分からなくて、くだらない哲学と同じ匂いがしたが、今回は分かった事がある。それは、何かのやり方を変えなければいけない事だ。このままではいけない、そう私の女神は言っているのであろう。

赤毛の男は、つぶやく。「全員、綺麗になったらいいよな。」

ある日の夕方のように、空と大地が一色に染まった気がした。

「金なんて、もういらない。シャンプーと洗剤が欲しい。」
赤毛の男から何かが一滴。無邪気な心が、錆びた心を洗い流した瞬間だった。

「おい、坊主。ここの金鉱山、お前にやるぞ。」

「あ、石鹸も買わないと。」

男はもう振り返らなかった。こうしている今にも、子供が首に付いた赤錆びを擦っていたからだ。

「倉庫にある全てのダイナマイトを持ってきてくれ。」

ざわつく草木も静まり返るほどの哀願をまとった言葉だった。全員が振り返り、耳を澄まし始める。

「お前、偉いの?」

「偉くはない。それよりも、子供が持ちうる好奇心と向上心の狭間にある疑問表明の続きか?その演説は1円にもならない。偉大とは影響力を持ちうる事だ。丁度、今のお前が私にしたように。」

人は幼き頃に、いくらか偉大な事を成し遂げているようだ。

その男の指示で鉱山の入り口は、2度と修復できないほどに、ダイナマイトで吹き飛び崩れ落ちた。

「坊主、ここはお前にやると言った。ここは過去最高の金脈のようだ。そして俺にとっても過去最高の金脈になった。お前が大きくなり、欲に駆り立てられる事があれば、ここに全てを手に入れられる力がある事を覚えておくんだ。」

「お前が大きくなる頃には、これくらいの入り口、簡単に開けるくらいの技術もある。金塊はその時でも変わる事のない価値を持っているだろう。お前は欲しい物は何でも手に入る。私がそうしたんだ。」

崩れた石を並べて遊ぶ子供。シンプル岩

人々は隠れた物陰からもその男を、金の生る木と付け回す。
何かを語り掛けるような仕草をする背中を、いつまでも見送る。

「次は、どこの金鉱山を吹っ飛ばそうか。お前も早くここまでこい。」
そう言ったのか、感じたのか、分からなかったんだ。

巨万の富を築き上げたその男の資産は、ほぼ全てがシャンプー洗剤石鹸となり、あざとくも街角で試供品として無料配布されるほどだった。

ロゴウェスタン

「すみません。赤錆びを落とす石鹸を作ったんですけど、試供品を買ってくれませんか?」

「ねぇ、またお前なの? 」

新作だから、売れるかどうかの試供をしないと。また改善点が見つかれば、改めるので、お金が必要なんです。」

「それは、その試供品を販売すればいい。売る相手を間違えてる。試供品じゃなくて商品として販売すればいいから。(そっちの方が儲かるぞ。)」

「は?」

「・・・。」

「経済レベルと社会水準、ニーズの話でにあるが、とにかくお前はあの場所に行け。保障がある事を感じて、もっと先へ、より高みを見つけてくれ。」

「へ?」

「クソガキめ。俺じゃダメなんだ。お前が進むお前の道の先をお前と一緒に見たい。その時に説明料金は対価で払うから。」

街角の女が通りかかる。
「ノーベル・・・何やってるの?」

名前を知っている所を察すると彼女のようだ。

「え?」
「嘘つき・・・。」
この女、経済的には解き放たれ、ラブゲームをするかのように見えるが、違うレールに飛び移ってレースを始めているようだ。

「ねぇ、そこの想い出の登場人物に似た人。もし本人なら一緒に廃坑へ行こうよ。そこにはね、何でも手に入る物があるんだよ。彼女を買い戻した方が良くない?」

「覚えてたのかよ。それならお前一人で行ってこい。」

私の場合は貴方と一緒じゃないと、意味がないんです。」

「だから、あそこはお前のために俺が与えたんだって。」

街角の女は振り返りざまに叫ぶように言う。

「貴方が一緒に行かないと、ずっと嘘つきって呼ぶわ。何でも買える金脈を、その子にあげたのだから。」

映画を見るのは

「鑑賞」?「観賞」?

毎日一問!日本語ドリル
日頃から何か気になっていた事に答えを。

うん、何か関係ある?

モチーフが同じかもしれない。(Blu-rayかDVDが要確認。)
リメイクとは名作を探す指針になる。
秘密のアジトどこ!?ここでいいよ!
結局、好きなんでしょ?

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